就活都市伝説の“ウソ”を現役の採用責任者と雇用のカリスマが斬る!

  • 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 人事部 参与 採用部長 二馬康昌
  • 雇用のカリスマ 海老原嗣生
都市伝説 1

エントリーシートの『学生時代に頑張ったことは』という質問で
アルバイトやサークルのネタを書くと落ちる

海老原:
就活の都市伝説を斬る!と言うことですが、まずこれから行きましょう。「エントリーシートの『学生時代に頑張ったことは』という質問でアルバイトやサークルのネタを書くと落ちる」。

二馬:
私は全然そんなことは思いません。

海老原:
どうしてですか?

二馬:
私の場合、エントリーシートでも面接でも一貫して「仕事ができるかどうか」という点しか見ていないからです。その材料はバイトでも、サークルでもいい。もっと言うと学校の研究や勉強でもいいし、恋愛だっていいんですよ。本当に面接で恋愛の話をされると困っちゃいますけど(笑)。でも実は恋愛経験を聞くことでも「仕事ができるかどうか」は見ることはできますから。

海老原:
「仕事ができるかどうか」はどうすればわかるんですか。

二馬:
「行動力がある」かと、「創意工夫ができる」かです。まずやってみるのが行動力。やってみて、いろんな問題が発生するのだけれども、それをどう改善するか、克服するのかが創意工夫。その2つがあれば「仕事ができる」と考えています。

海老原:
どのようにして「行動力と創意工夫」を見ますか。例えば、このエントリーシート。英語塾講師のアルバイト経験について書いてあります。

二馬:
面接で過去の事実を深く聞いていくんです。例えば、予習の教材を作ったと書いてあるけどどんな教材を作ったのか、生徒からはどんな反応・評価を受けたのか、わからない生徒がいた場合どう対応したのか、といった具合です。

海老原:
賛成です。過去の事実を通して、納得性を持って、自分のキャラを伝えるというのが履歴書やエントリーシートの役目ですよね。面接官は、エントリーシートを見て、もっと納得したい、もっと具体的に知りたいから質問する。面接官が質問できるエントリーシートがよいエントリーシートと言えますね。

都市伝説 2

面接でNPO、学生団体、ボランティア活動の話をすると面接官のウケがいい

海老原:
どうしたら、学生は面接で自分の能力や可能性をうまく伝えられますか。

二馬:
学生はどうしても最初は型どおりの覚えてきた話をしますからね。こちらがアピールしやすいように話を引き出すんです。

海老原:
そこなんですよね。僕たちは「あなたがどういう人なのか」が知りたいと思っている。
やれNPOだとか、学生団体だとかボランティアだとか、「こういうことを言えば面接官にウケるだろう」ということを言うのはやめてほしい。形だけ整っていて、中身のない話だと、結局「あなたがどんな人か」が伝わらない。

二馬:
どんな人かわからない、という人を「じゃあ次の選考に進めよう」というのは正直難しいですからね。別に特別でなくても、自分独自の経験に基づいた話から「仕事ができる」と判断したら合格にするようにしています。たとえ、エントリーシートに誤字があっても内定して入社した学生もいますよ。ほら。

海老原:
ホントですね。このエントリーシート、「諦める」が「締める」になってますね(笑)。この学生はなぜ受かったんですか。

二馬:
ハンドボール部の経験や、牛丼屋のアルバイトでの話を深く聞いて「行動力・創意工夫力」があると判断しました。

海老原:
なるほど。面接で話すことは、本当に何でもいいんですか。

二馬:
もちろん何でもいいわけではありません。例えば以前実際にあった例なんだけど「学校で頑張ったことはなんですか」って聞くと「全寮制の中学にいたが、寮の友人で浮いた人がいて、彼をみんなと仲良くさせるのに大変だった」って返すわけです。「どんな工夫をしたんだ」って聞いても「みんなと仲良くするためにいろいろ話して」という答えしか返ってこない。そりゃあ確かに大変だったんだろうけど、それを聞いて企業は何を評価できるんだろうって思わざるを得ないわけですよ。

海老原:
「みんなでいろいろ」しか出てこないんですよね。表層のエピソードだけを並べたてても意味がなくて、「何のためにそれを言うのか」「それを言うことによって何が伝わるのか」を考えてほしいんですよね。