就活都市伝説の“ウソ”を現役の採用責任者と雇用のカリスマが斬る!

  • 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 人事部 参与 採用部長 二馬康昌
  • 雇用のカリスマ 海老原嗣生
都市伝説 3

面接では多少作り話をしても自分をPRしたほうが良い

海老原:
面接で「うわべだけの作り話を言っているな」というのもわかるものですか?
一般的に言う、5W1Hを確認するんですか?

二馬:
いや、表情や話し方でわかりますよ。作り話をしているときは、思い出しながら言う。本当のオリジナルな話は考えながら話しますから。

海老原:
一見すると逆じゃないですか?思い出すのと考えるのが。

二馬:
思い出すっていうのは「どういう作り話にしたんだっけ…」と思い出しながら言うわけでしょ。本当の話っていうのは、自分で考えて実際にやった経験があるわけだから、その時の思考をじっくり追って考えていけば言える。作り話を思い出すのは大変ですよ。

海老原:
なぜ、作り話をするという過ちを犯してしまうのでしょうか。

二馬:
「就活が大変」という思い込みではないでしょうか。就活はわけのわからないセレモニーだと思われている。面接の質問には、あらかじめ用意されていた適切な答えを言わないといけない。そんなことを大学の就職対策講座なんかでマジメに教えている。特に、テクノロジー系の学校・学科では世の中のすべての事について、あらかじめ答えが用意されていると考えている人が多い。知識の質と量があれば、それだけで偉いと思っている。それでは、知識がある人、つまり「オトナ」が圧倒的に偉いという考え方になってしまう。

海老原:
そういうコミュニケーションって一番良くないパターンですよね。学生は委縮してしまい、思考停止に陥ってしまう。就職活動の場面でも、「相手の言っている意図をつかむ」というコミュニケーションができないのはなぜなんでしょう。

二馬:
ブランドや形にこだわるからです。就職活動と受験を一緒だと思っている。そして、人気企業に入れなければ未来が保証されないと思っているからです。
大学受験は、あらかじめ答えの決まったものを早く処理する作業。それに必要なのは理解力、判断力、記憶力。しかし、仕事をするには知識と経験両方が必要です。知識だけで経験がない人は仕事はできない。ちょっと考えればわかること。でもわかっていない人が多い。大学のブランドにこだわっている人は特にそうですね。

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都市伝説 4

就活では親や教授、キャリアセンターになんでも相談したほうが良い

海老原:
日本は東大卒じゃなくても、大卒でちゃんと企業に就職できるじゃないですか。全員ブランド企業に入れないにしても、こんなに若年者の失業率が低い国はないですよ。

二馬:
親が何も社会の現実を分かっていないんですね。人気企業に入らないと人生うまくいかないと思っている。今まで何組の親に、子供の就職指導についての相談を受けたかわからないですよ。それなりの企業でそれなりのポストにある人でも、自分の子供に適切にアドバイスできないんです。
間違ったオトナの話を鵜呑みにするなってことですね。特に「1997年以前の会社のイメージで話す大人の意見は絶対に聞くな」と言いたいですね。バブル崩壊前の知識・イメージで話す親。就活をしたことも、企業で働いたこともないキャリアセンターや大学教授の話は鵜呑みにしちゃいけない。でもそうはいったって、学生のことを心配して、良かれと思ってオトナがアドバイスする。だから「なるほどそうだな」とか「この人は信用できる」と思えるものだけ聞けばいいと思うんです。